プロスポーツ界には、遠征の移動時間や練習の息抜きにゲームを楽しむ選手が多い。スマホさえあればオンラインでチームメイトと遊ぶことも可能だ。
水戸市・つくば市をはじめ、茨城県全域をホームタウンとする、男子プロバスケットボール・Bリーグ(B2)所属の茨城ロボッツでも、選手たちが余暇にゲームでつながっている。
今回は水戸市の練習場を訪問し、福澤晃平選手(PG/SG、背番号2)髙橋祐二選手(PG、背番号14)鶴巻啓太選手(SG/SF、背番号29)の三人にゲームとの関わりをうかがった。
※取材は3月中旬
『荒野行動』でつながる選手たち
――まず、みなさんのゲーム歴を教えて下さい。年齢は福澤選手が27歳、髙橋選手が28歳、鶴巻選手が23歳ですね。初めてやったゲームは何でしたか?
福澤晃平選手(以下敬称略):「『ドラゴンクエストモンスターズ』じゃないかな。モンスターズシリーズの『ルカの旅立ち』。『テリーのワンダーランド』もちょっとやってました」
髙橋祐二選手(以下敬称略):「僕は初代『ポケットモンスター』の『赤』ですね。兄と一緒に買ってもらって」
鶴巻啓太選手(以下敬称略):「僕はゲームボーイアドバンスで、ポケモンの『ルビー』が最初ですかね」
――三人で一緒にゲームをプレイすることはあるんですか?
鶴巻:「『荒野行動』というスマホのゲームをやってました。この三人プラスもう一人」
福澤:「その人が一番ゲーム好きで四人でやっていました。平尾充庸選手です」
髙橋:「昨シーズンが一番やっていたよね。今シーズンの頭くらいまで」
福澤:「僕はスマホの画面が壊れるまでやっていました(笑)」
大学時代はゲームを使って荷物持ちを決めた?
――最近はスマホゲームが多いと思いますが、最初に買ったゲーム機は覚えていますか?
鶴巻:「僕は先ほど話したアドバンスです」
髙橋:「初期のゲームボーイだったと思います」
福澤:「ゲームボーイカラー。ソフトは『ポケットモンスター銀』とか」
髙橋:「紫のスケスケ(のスケルトンボディ)とかあったよね」
――携帯ゲーム機以外だとどんな機種を持っていました?
鶴巻:「僕はゲームキューブです」
福澤:「うちはスーパーファミコンとニンテンドウ64、プレイステーション。それ以降は時代が止まってる(笑)」
髙橋:「ファミコン、スーファミ、64ぐらいですね」
福澤:「大学の頃は部室にもゲーム機ありましたね!」
鶴巻:「大学時代は寮にあった64かな? それで遊んでました。『スマブラ(大乱闘スマッシュブラザーズ)』とか盛り上がっていました」
福澤:「下級生の時に、荷物持ちで荷物何持っていくか決めるのに(スマブラの)コンピュータ同士を戦わせて決めていました。キャプテン・ファルコンのレベルを部員全員で9に統一して戦わせて、勝った人が決める。「俺はこいつに賭ける!」って」
――コンピュータ任せで自分ではやらないんですね(笑)。みなさんの好きなゲームの種類は?
福澤:「『Call of Duty(コール オブ デューティ)』のFPS系。あとパズルの『Homescapes(ホームスケイプ)』とか」
鶴巻:「昔はポケモン系が好きだったんですけど、今は『荒野行動』と『Call of Duty』やパズル系」
福澤:「下から大砲の弾を打ってブロック壊すゲームやってなかった? 広告でよく出てくるやつ」
鶴巻:「あ〜シューティングゲームの。移動の暇つぶしでよくやってました」
髙橋:「小さい頃はRPG系。最近は『荒野行動』や、『鬼滅の刃』とコラボしていたのがきっかけで『モンスターストライク』もやっていますね」
――荒野行動はみんなでプレイしていたと先ほど話してましたが、そのきっかけは?
福澤:「『荒野行動』は僕の力でしょう(笑)前のチーム(ファイティングイーグルス名古屋)で流行っていて、平尾さんに教えたらドハマりして髙橋さんもやってくれて。鶴巻はもともとやっていたので、それで四人そろいました」
ゲームにはその人の性格やクセが表れる
――これまでにハマったゲームを教えてください。
髙橋:「ハマったのは……ポケモンはシリーズでやってきましたね。最初のから」
鶴巻:「僕はニンテンドーDSの『マリオカートDS』をめちゃくちゃやりましたね。友達ともやったし、タイムアタックもやった。延々とドリフトし続けたり(笑)」
福澤:「『キングダム ハーツ』ですね。初代を買ったら、やり込んでしまい一週間くらいで終わっちゃって……。あとDSの『脳トレ』。身になりそうなゲーム(笑)」
――プレステなどで例えばNBA公認のバスケットゲームなどがありますが、プレイされたことは?
一同:「『NBA2K』や『NBA LIVE』はありますね」
――現実で実際に行うバスケットとの動きの違いはありますか?。
福澤:「自分のクセが出ますね。僕は3ポイントが得意なんですけど、ゲームでも3ポイントをめちゃくちゃ打ちます」
髙橋:「あとポイントを一人に取らせたがらない?」
鶴巻:「そうそう(笑)」
――YouTubeなどでゲームの動画を見たりはしますか?
鶴巻:「(福澤選手を指差して)一番この人が!」
福澤:大学の頃に存在を知って、ずっと見てるのは兄者弟者さん。ゲームじゃなくてYouTuberで選んでいます。弟者さんの声質がいい。見てるゲームは『Dead by Daylight(デッドバイデイライト)』や『APEX LEGENDS(エーペックスレジェンズ)』、あと単発の面白そうなやつ。他にBrian Gamesの動画も見ます。何回見ても面白い。モノマネとかもしてくれるので退屈しませんね。
――動画を見ていて「これやってみたい」と思ったゲームはありましたか?
福澤:「やってみたいのはSANNINSHOWの動画で見た『Minecraft(マインクラフト)』ですね」
――福澤選手、ご自身でゲーム配信をやろうと考えたことは?
福澤:「それは、いいです(笑)」
ゲーム、バスケット、それぞれの魅力
――ゲームの好きなところを簡潔に表現するとしたら?
鶴巻:「楽しいですよね、やっぱり。息抜き。ストレス発散」
髙橋:「コミュニケーションが取れる」
福澤:「一番真面目な回答ですね(笑)」
――では、バスケットの好きなところ、魅力はなんですか?
福澤:「他のスポーツと違っていいところは、点がいっぱい入って展開が早いところですね」
鶴巻:「小さい頃はバッシュ(バスケットシューズ)の「キュッ」って音が好きで、それでバスケットやろうって思いました。近くの体育館に行って、キュッキュって鳴らしてる音を聴いていました」
髙橋:「ディフェンスしていて相手を止めた時。バスケットはオフェンスが有利なので、そこで止められたら気持ちがいいですね」
鶴巻:「髙橋さんが止めてる時にベンチで騒ぐのが好き(笑)」
福澤:「サッカーとかよりも(選手と)ベンチが近いので盛り上がるんです。目の前で髙橋さんが止めてたら「ウェ〜イ!」ってあおるんです。観客と距離感が近いのもいいですね」
ゲームで気持ちが近くなる
三人ともに小学校低学年の頃からバスケット同様にゲームに親しんできた。今時の選手らしく空いた時間でゲームをプレイしている。
同じゲームをすることは「より仲良くなって、コミュニケーションが取りやすくなる」利点もあるのだろう、三人からは先輩後輩の壁を感じさせない“仲間”のような空気を感じた。
これからもゲームを通じ、さらに気持ちを一つにして突き進んでほしい。
写真・文:Hideyuki Gomibuchi
選手プロフィール
福澤晃平(ふくざわ こうへい):ツイッター
- 1992年4月2日生まれ、長野県出身。小1でバスケットを始める
- 茨城一押しスポットはホームのアダストリアみとアリーナ(水戸市)
- オフの日は買い物かYouTubeを見る。服を買うのが好き。自炊にハマってピーマンの肉詰めが得意。好きな食べ物はひきわり納豆
- 今後バスケットでは「パス」に力を入れたい
髙橋祐二(たかはし ゆうじ):ツイッター
- 1991年5月6日生まれ、千葉県出身。小3でバスケットを始める
- 茨城一押しスポットはバンジージャンプができる竜神大吊橋(常陸太田市)
- オフの日はネットフリックスを楽しむ。最近はアニメで観た『鬼滅の刃』にハマる。好きな食べ物は牛タン
- 今後バスケットでは「より得点に絡むプレー」がしたい
鶴巻啓太(つるまき けいた)
- 1996年4月26日生まれ、茨城県取手市出身。小1でバスケットを始める
- 茨城一押しスポットは全長120mで世界一大きな牛久大仏(牛久市)
- オフの日は東海オンエア、ヒカキン、きまぐれクックなど好きなYouTuberの動画を観る。好きな食べ物は納豆、干し芋、オムライス
- 今後バスケットでは「シュート力の向上」を目指す