メジャー昇格が発表されたレッドソックス上沢直之投手が28日（日本時間29日）、本拠地で行われたカブス戦でブルペン待機した。登板機会はなく、待望のメジャーデビューはお預けとなったが、MLB公式サイトは上沢のコメントなどを紹介した。試合は5－4でレッドソックスが勝利。「6番DH」でスタメン出場した吉田正尚は2打数1安打で打率.275とした。
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■指揮官「長い回を投げてくれるだろう」
3Aウスターの遠征先から、急きょボストンに駆け付けた上沢。聖地フェンウェイパークに到着すると「ここに来ることができて非常に興奮している。このスタジアムに多くの歴史があることは知っている。そして足を踏み入れた瞬間、本当に特別なものを感じた」と喜びの声を発した。
この日は北海道日本ハムファイターズ時代の同僚・クリス・マーチン投手らとともにブルペン待機した上沢。試合は先発タナー・ホウク投手が6回2／3を投げて1失点と好投したこともあり、救援のマウンドに立つことはなかった。
アレックス・コーラ監督は上沢について「ブルペン陣の1人として期待している。長いイニングを投げてくれるだろう」と話し、ロングリリーフを任せる意向を示した。投球内容については「彼の速球は圧倒的ではない。ただ、良いスプリットを持っている。使い方も良いし、ストライクゾーンを攻めていける」と評価した。
日本では先発投手として活躍した上沢。リリーバーは初体験となるが、同監督は「キャリア初のことだから、準備のために少し余裕を与える必要があるかもしれない。いずれにせよ、彼を迎え入れることができて楽しみだ。彼のことはオフシーズンからチーム内で話していた」と振り返り、当時はレイズとマイナー契約を結んだ上沢について、レッドソックスも獲得を視野に入れていたと明かした。
■「米国でスプリットを改良した」と明かす
指揮官が高評価を与えたスプリットについて、上沢は「日本にいた頃から常に使っていた。ただ、米国に来てから改良に取り組み、より落ちるようになり、安定感が増した。今はスプリッターを多く投げるし、相手打者もスプリッターを意識しているように感じる。スプリッターを意識させれば、他の球種も生きて来ると思う」と自信を見せた。
昨オフにポスティングシステムを利用し、レイズとマイナー契約で合意した上沢。開幕直前にロースターから外れたこともあり、レッドソックスへ移籍した。
3Aでは3回の先発登板で2勝1敗、防御率4.80。15イニングで17奪三振を記録した。直近の先発では5回1失点、1四球7奪三振をマークし、評価を高めていた。
満を持してのメジャー昇格。30日（日本時間5月1日）から始まる本拠地ジャイアンツ戦でデビューとなるか、注目だ。
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